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Step to the sky〜着実に進化するS.C.O.F〜

CIRCLE'99
1999.2.2(tue) at DRUM LOGOS
●text/Hideki Araki ●photographs/Tomofumi Yamada
 
 この冬一番の寒気団が福岡上空に襲来した夜。スモークがうっすらと焚かれたステージにまず登場したのは、福岡出身の原田郁子をはじめとしたユニット、クラムボン。ミトのベースと伊藤のドラムというしっかりとしたリズム隊の上に、不思議な感じの原田のヴォーカルがのる。なんとも肌触りの良いポップスが会場を支配する。1曲目の終盤にマイク・トラブルが起きても、原田は平然と歌い続けた。顔に似合わない、その大胆不敵さもいいゾ。この夜の彼女は風邪のために決して、万全の体調とは言えなかったのが、そんなことを感じさせない約1時間。3人は会場を十分に魅了してステージを後にした。
 そして今夜のメイン、スモールサークルの2人がステージに登場。右にさつきさん、左に東さんの配置はいつも通り。M1『Circle』、M-2『Boy's Wonder』。最新アルバム『CIRCLE』と同じオープニングだ。特にM-2での東さんの“ボーイズ・ワンダー”のラップがCDのそれより、断然デカい(4カ月の禁煙の賜物か?)。この歌声にいつも以上の気合いというか意気込みを感じた。さつきさんは、前後左右に勢いよく動く東さんと対照的に、静かに表現力豊かに歌い続ける。この寒い中、なんとさつきさんの上着はタンクトップ1枚。表には出さないがさつきさんも気合い十分のようだ。時折入るMCでは、東さんがオチのない話をし、それにさつきさんがツッコミ入れて、なごやかなムードに。以前のインタビューの時に2人が言っていた「見ていて緊張しないライヴ」というのが、こんなところにも反映されている。十分な気合いと地元にということでのリラックス、この2つが絶妙に絡み合い、会場と2人が共にライヴを楽しんでいる。“やっぱ、2人の原点は福岡やね”と思わせてくる。

M-12『End Roll』では、コブシを突き上げるファンも。ちょっと不釣り合いかもしれないけど、そんなことをしたくなるほどこの夜の2人はカッコよかった。ラスト『春手紙』が終え、今夜の予定はすべて終わった。しかし、誰もその場を離れようとしない。もっと2人とこの楽しい時間を共有したいのだ。その気持ちが徐々に強くなり、手拍子となる。東さんの「最後は踊って帰りましょう」のMCと共に予定外のアンコール『1.2の3のS.C.O.F』へ。
 昨年の春に東京へ行って、約10カ月。2人は着実にプロとしてのステップを上に向かって踏んでいる。そんなことを感じさせてくれるライヴだった。私見で、ちょっと気が早いけど、この日のライヴは今年のベスト・ライヴ候補。翌日夜、東さんと電話で話した時にこのことを伝えると、「そうですか、でもまた夏にやりたいと思ってるんで、その時はもっと良いものができるように頑張ります」と言ってくれた。

M-1.Circle/M-2.Boy's Wonder/M-3.Step to the Sky/M-4.波よせて/ M-5.Girl/M-6.Guitarman/M-7.Loop Song/M-8.Never Never Land/M-9.1.2の3のS.C.O.F/M-10.HEADPHONE LOVER/M-11.Do I Dance/M-12.End Roll/M-13.春手紙
EN-1.1.2の3のS.C.O.F