WEB BEA VOICE Vol.239 TOP  BACK NUMBER  ARTIST INDEX  BEA-NET
 
桃の節句に魅せた4人のお雛様

CROSS FM LIVE PEACH PEACH FESTA
1999.3.3(wed) at スカラエスパシオ
●text/Hideki Araki ●photographs/Tomofumi Yamada
 
 うららかな陽気に包まれた雛祭り(桃の節句)のこの日。今注目の女性アーティストを迎えて行われた“PEACH FESTA”。出演4アーティストのうち、上田まり、今滝真理子、SAKURAの3組が福岡初ライヴということで、会場には立見も含め多くの人が詰め掛けた。

 最初にステージに現れたのは上田まり。サポートギターとキーボードに挟まれた形で中央に座った彼女。ほんわかMCと同じ雰囲気の彼女独特のヴォーカルが優しく会場を包み込んでいく。女の子の狂おしい程の想いが、まるでシンシンと降り続く雪のように聴くものの心に伝わってくる。

 2番目は今滝真理子。ポップなメロディに新鮮なヴォーカルが清々しさを与えてくれる。『sky market 2』からサポートに加わっているという、SING LIKE TALKIN Gの西村さんのギターともスゴくハマっている。6曲を歌い終えてステージを去る彼女の姿が最初より大きく見えた。

 比屋定さんのヴォーカルは不思議だ。この夜、唯一の福岡ライヴ経験者であり、フルバンドで望んだ彼女の歌声には情景を想像させる力がある。メロディはボサ・ノヴァだったり、ポップスだったり、様々な要素が取り入れられている。あらゆるタイプの曲を歌っても、そのヴォーカルは表現力豊かに僕らの五感を刺激した。

 トリを飾ったのがSAKURA。一際大きな拍手が彼女を迎える。その拍手を彼女のパワフルなヴォーカルが圧倒した、1曲目は『It's Your Thing』。会場はそのパワーにただ手拍子で応えるしか術がない。周りの観客が一言“スゲエ”。昨年、男児を出産したことを報告した彼女はさらにラテン系の『パパロデルパライソ』で、会場を完全に自分のモノとしてしまった。彼女をはじめ、キーボードとギターのたった3人しかステージ上にはいないのに、それ以上の音圧と華やかさ、豪華さをまとった曲が次々に弾きだされる。一体、このSAKURAというアーティストは何者なんだ?断っときますけど、CDで彼女の曲は何回も聴いていました。しかし、ライヴでの彼女は私の想像を軽く上回り、驚きまで与えてくれた。誰かが近くで“スゲエ”と言った。これが素直な感想だと思う。5/12(水)に再び彼女はこのステージにやってくる。その時はフルバンドになるらしい。その音を想像するだけで楽しみだ。小さい頃から慣れ親しんだソウルを思いきり聴かせてくれるに違いない。5月のライヴ、見逃すときっと後悔しますよ。

 この日登場した4アーティストはそれぞれタイプも違っていたが、無理のないスタイルで自分を表現していた。雛祭りの起源は平安時代の貴族の子供達の遊びにあるというが、“現代のお雛様はこんなにすごいし、雛祭りは賑やかになっているんですよ”と先人に伝えたいライヴだった。

◆上田まり◆M-1.真冬の通り雨 M-2.十五夜には M-3.夢 M-4.walk M-5.伝えたい
◆今滝真理子◆M-1.東京タワー M-2.I will M-3.sky market 2 M-4.P.S I子へ  M-5.Cheap Chic  M-6.あなたの手
◆比屋定篤子◆M-1.メビウス M-2.雲がふたをしてしまう前に M-3.ささやかれた夢の話 M-4.光のダンス M-5.私 M-6.うつらつら M-7.青い自転車 M-8.まわれ まわれ
◆SAKURA◆M-1.It's Your Thing M-2.パパロデルパライソ M-3.涙ははじまった M-4.君のために M-5.IF YOU LOVE ME