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魂の系譜
●インタビュー・構成/なかしまさおり

 沖縄に「御嶽」と呼ばれる聖地がある。古く琉球文化の底に流れる風水という思想、そしてニライ・カナイの信仰からなるこの神聖な森の”響き“は、美紗子にスピリチュアルなインスピレーション(『うたき』というアルバム・タイトルをつけるきっかけ)をもたらしてくれた。きっかけはジャケット撮影で訪れた沖縄・竹富島。カメラマン・佐藤奈々子の口から聞いた「御獄」という言葉に「あ、これはタイトルになるな」と直感した。「まず”うたき“っていうコトバの響きがすごく心に残って。”歌の気“とか”オーラ“っていうことを想像したんです。それで今回のアルバムのヴォーカルは特に”魂“とか”気“がすごく入っててピッタリだなと。後で本来の意味を知ったんですけど、結局、神様ってすごく音楽とつながっているような気がしてますます良かったと思いました」魂…。美紗子の歌には”心“と呼ぶよりもっと深い”魂“という言葉がよく似合う。例えば芸術を生業とする者にとって、作品への飽くなき追求とプロ意識(楽曲を締切に間に合わせたり、様々なスタッフの要望を聞いたり)というのは、常に心の中で葛藤を続ける作業でもある。だがそこで「結局、人間って売れる売れないに関係なく感動する時は感動する」という答えを見つけた彼女は、たとえどんな状況の中でも「芸術を追求したり、世の中に対するメッセージを歌う役目、姿勢は絶対に曲げないぞ」という意志を今回のアルバムで再確認する。「だから(今回のアルバムでは)自分に対しても、ちゃんと自分の役割を果 たしているなと思えるし、ファンの人にもそれが伝わってくれれば嬉しい」まさに強い”魂“のアティテュードだ。また6月のライヴではクラシック・ピアニストの卵であり、小学校時代からの親友でもある梶木良子とのツイン・ピアノで来福予定。「私には独特の間というかテンポがあったりするんですけど、それに私以外の人が合わせていくっていうのはすごい難しい事なんですね。でも今回一緒に演る彼女とは練習をほとんどしなくてもパッと合うっていうか、そういう息の合った部分も楽しみにしていてほしいですね。それに、今度のツアーを誰より楽しみにしているのはもしかしたら私かも(笑)。みんなで楽しいときをかみしめながら過ごせたらいいなと思います」

●小谷美紗子/76年生まれ、京都府出身。96年10月シングル『嘆きの雪』でデビュー。4月21日には今までのプロモーション・ビデオと東京でのライヴ映像、レコーディング中のオフショットなどを収録したビデオ『弾き語る』をリリース。これまた印象的なタイトルは、和紙で作った手書きの名刺に”シンガーソングライター“と書く代わりに”弾き語る・小谷美紗子“と書いたのがきっかけ。彼女らしいエピソードだ。
NEW VIDEO『弾き語る』
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NEW ALBUM『うたき』
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