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100年は超えると思えるものだけを
記録=レコードとして残しているつもりです

 ●インタビュー・構成/森裕史


  韓国で初めて日本語による歌唱が許可された歌手になったこと、日本レコード大賞アジア賞受賞、などなど昨年は大忙しだった沢知恵。そういえば福岡での初ホールライヴも昨年末の事件(?)でしたが、今年は童謡詩人・金子みすゞを歌ったミニアルバムを発表することに。

---金子みすゞという詩人との出会いは?
「友人の家で引っ越しを手伝っているとき、ひと休みしていたら、ふと目に付いたのが彼女の詩集だったんです。一気に吸い込まれるようにのめり込み『全部ちょうだい』ともらって帰りました。優しくて、強くて、やわらかで、鋭くて、こわくて…。心臓を掴まれたような衝撃でした」
---僕も読みましたが、彼女はすごく繊細な人柄なんでしょうね
「付け加えておきたいのは、彼女のイメージが、やや偏りがちではないかということです。美化しすぎず、彼女の心の闇にも触れ、特に晩年の苦しみを知るとき創作の源をうかがい知ることができると思います」
---ですよね。ところで、日韓のことやこのアルバムでもそうなんですが、すごく独特な音楽活動をされてますね
「いろいろな音楽の在り方があっていいと思うけれど、私は大体こんなふうにやっていくのだなぁというのが見えてきました。日々の生活の中で出会ったり、その中から生まれてくるものを<うた>としてライヴで発表し、理屈をこえて「いける」と思ったもの、大袈裟に言えば、100年は超えると思えるものだけを記録=レコードとして残しているつもりです」