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光への希求

wilberry SPECIAL LIVE REPORT in TOKYO
UNDERWATER WORLD '99-2
1999.3.8(Mon)at:東京・下北沢CLUB QUE
●text/Saori Nakashima ●photographs/Kenji Kubo


 3月8日東京・下北沢CLUB QUE。この日は、4月21日ポリドールからミニ・アルバム『in my soul of souls』でメジャ−・デビューするwilberryがライヴを演るというので早速、上京。程よく人が詰まった会場。最初のバンドの演奏が終わり、wilberryのメンバーがステージに現れる。まずはスリリングなイントロが印象的な『rocket lunch』。しっかりとボトムをキープし、扇情的なリズムを刻むドラム。メロディックで独特の浮遊感を持ったキーボード。ヴォーカルの湿度を保った声が次第に速度とうねりを増していく。まるで、スミスの憂いとローゼズの翳り?いや、でもそれだけではない強い“何か”…。曲間にMCらしいMCはほとんどなく、太くてなめらかなベースラインと豊かなアプローチを見せるギターが、絶妙なタイミングでヴォーカルに絡む。独特な光、屈折したポップセンス。うむ、侮れんぞ、このバンド。というわけでライヴ後、しばし彼らのプロフィールを探った。  そもそもwilberryは1993年、明治学院大学のサークルで知り合った城理生(Vo)と宮川裕年(Dr)、永見泰也(G)が中心となって結成したバンドである。結成後は都内ライヴ・ハウスを中心に活動するが当時のメンバー2人が脱退。そのため95年に衣川正一(B)、96年に浜下典子(Key)を迎えて現在のラインナップを完成した。思うに、彼ら最大の魅力は楽曲の持つドラマ性、メロディ(ソング・ライティング)性、ヴォーカル性の高さにあると思うのだが、その殆どを請け負っているのがメロディ・メーカー宮川。一見、豪快そうな感じの風貌…でも、衣川いわく「見かけによらず繊細な感情の持ち主」とのことで、この日ラストに歌われた『in my soul of souls』もそんな宮川のサウンド感覚がたっぷり詰まった名曲である。もちろんそうした側面 だけを見て彼らをオアシス、シャーラタンズのフォロワーと捉えるリスナーもいる。だが実際には「僕ら『ベストヒットUSA』世代なんですよね」と城が語るように、単なる“UKテイストのバンド”と一括できない独自の嗜好を内包。洋楽ちっくな匂いの中にも感触としてのドメスティックさを残し、青臭さだけが取り柄の同系バンドとは違う“間口の広さ”を感じさせてくれる。「これからはもうちょっと日本語の歌詞が増えていく」と城。デビュー曲で歌った“魂”の行方はこれからどこを目指すのか。できればその先に差すであろう“光”を共に感じ、分かち合いたいと切に願った夜だった。wilberry…皆さんも早目にチェックしといてください !!

●wilberry/93年結成。99年4月21日ポリドールよりMini Album『in my soul of souls』でデビュー。クレジットにはさりげなく“Additional Recording by Gary Stout”なる表記も! (※Gary StoutはSUEDEやバーナード・バトラーを手掛ける英国新鋭の若手エンジニア)ちなみにB.衣川君の見かけとは全然違う“喋り倒しキャラ”には爆笑。いやぁ、いろんな意味で注目したいバンドです!
M-1.rocket lunch/M-2.mother/M-3.alright/M-4.harvest/M-5.nothing's gonna change my way/M-6.perfect day/M-7.unemotional poet/M-8.in my soul of souls