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三菱電機DIGITAL FESTA
サザンオールスターズ1999 SeOno Luja na Quites 素敵な春の逢瀬
1999.5.9(sun)at 福岡ドーム
●text/Saori Nakashima  ●photographs/Tomofumi Yamada



 最後の桜前線が日本列島を北上しきった5月。九州ではサザンオールスターズが大きな紗幕にピンクの花びらを艶やかに散らし、百花繚乱たる宴を繰り広げようとしていた。
『JAPANEGGAE』『ミス・ブランニュー・デイ』『エロティカ・セブン』に続いて届けられた約3年ぶりの第一声「どうもありがとね〜っ!」。まずは誰もが馴染んだ3曲で一気にドームの空気を温めていく。前半は『SAUDADE〜真冬の蜃気楼〜』『NO-NO-YEAH/GO-GO -YEAH』など、アルバム『さくら』を中心とした7曲で賑やかなステージを展開。007のテーマをフィーチャーした『01MESSENGER〜電子狂の詩〜』やウサギのCGを使った『CRY哀CRY』、さらにはメンバーひとりひとりの顔を大きくクローズ・アップしてのメンバー紹介…と巨大な空間をものともしない巧みな演出とサービス精神で大いに客席を盛り上げる。
 「みなさ〜ん、エッチなのは好きですか〜っ?」自称“潮風の香りのする変質者”桑田佳祐が後半戦の頭で大きく叫んだ。勘のいい男性ファンの野太い声がひと際大きくそれに応える。そう、お次は本公演中最もエロチックな演出だった『マイフェラレディ』。黒い下着に白い肌。濡れたムードに絡まる欲情。いくら演出とはいえ、公衆の面前で、しかも無数の視線に曝されながら激しく睦み合うダンサーの姿は多くの諸兄姉の脳幹を刺激したに違いない。もちろん、その後も派手な乱痴気騒ぎは終わりを告げない。里見八犬伝よろしく、雅びな古装束をまとった8人のダンサーが華やかな色を添えた『愛の言霊』、爆音の特効装置が巨大な観音バボットを出現させた『マンピーのG★SPOT』(桑田氏はいつものハゲヅラ着用)。また本編ラストの『イエローマン〜星の王子様〜』では、左右に燃える松明と妖幻な万華鏡の光の中で、まさにあの世とこの世の逢瀬にも似た不思議な空気を作り出し、さらには真っ白な幕に被われ一瞬で消えるという究極の大団円を見せつけてもくれた。そして前日とは1曲だけ違ったメニューで構成されたアンコール。アルバム同様『素敵な夢を叶えましょう』で感動的な気分を味わった後、最後はやっぱり桑田さんのお尻が登場!やんややんやの大歓声の中、サザン初のドーム公演は幕を閉じたのだった。
 さて、今回彼らが立っていたのは何処か。かつて、そこには鬼が棲むと語った坂口安吾やその樹の下には屍体が埋まっていると残した梶井基次郎。あるいは小町、業平、多くの歌人が無数の色を重ねたように、桜の樹の下には今も昔も繰り返されるひとつの真理があるのである。天地を分けたるピンクの視界。それは『愛無き愛児』の光か、それとも『私の世紀末カルテ』の言い知れぬ無常か…。いずれにせよ、今宵、桜を媒介としてサザンが残した多くのヒントはいつまでも僕らの胸を揺らし続けるだろう。

M1. JAPANEGGAE/M2. ミス・ブランニュー・デイ/M3 .エロティカ・セブン/M4 .SAUDADE〜真冬の蜃気楼〜/M5. YARLEN SHUFFLE〜子羊達へのレクイエム〜/M6. 爆笑アイランド/M7. NO-NO-YEAH/GO-GO-YEAH/ M8. 01MESSENGER〜電子狂の詩〜/M9. CRY哀CRY/M10. 唐人物語/M11. マイフェラレディ/M12. 胸いっぱいの愛と情熱をあなたへ/M13. Soul Bomber(21世紀の精神爆破魔)/ M14. 汚れた台所/ M15. 愛無き愛児〜Before The Storm〜/M16. 私の世紀末カルテ/M17. 愛の言霊〜Spiritual Message〜/M18. PARADISE/M19. ブリブリボーダーライン/M20. GIMME SOME LOVIN'〜生命果てるまで〜/ M21. 開きっ放しのマシュルーム/M22. マンピーのG★SPOT/M23. みんなのうた/M24. イエローマン〜星の王子様〜
EN1. My Foreplay Music/EN2. LOVE AFFAIR〜秘密のデート〜/ EN3. 希望の轍 /EN4. 素敵な夢を叶えましょう