WEB BEA VOICE Vol.245 TOP  BACK NUMBER  ARTIST INDEX  BEA-NET

 ●インタビュー・構成/森 裕史

福岡に住み、福岡で活動しているハルが結成21年目を迎えた。
ブラジルの大衆音楽ボサノヴァに触れたことをきっかけにアンデスやペルーなど中南米音楽に深く傾倒していったふたりは、10年前に念願の現地演奏を実現した。ところが…
「それまで福岡で一生懸命やってきたものを演奏しても観客が反応しないんですよね。そいで、開き直ってオリジナルやったらすっごい受けて。録音の時も現地の打楽器演奏者を呼んでもらったんですが、こちらが曲を始めても一向に叩こうとしないんですよ。『何で叩かないのか?』と訊いたら『おまえがやってるのはボサノヴァじゃない。ただのエイトビートだ』って言われちゃって(笑)もう恥ずかしくて、穴があったら入りたい、もう帰りたい!って思ってね。でもそれで目が覚めたというか、ねぇ」
以来、着実に<ハルの音>を育み、今や現地では大人気のハル。そして今年、38日間にわたる南米での演奏旅行や現地ミュージシャンとの交流を詰め込んだアルバムを発表する。タイトルは「オブリガート」。ポルトガル語で「ありがとう」という意味だ。
「恩返しですよ。南米を旅した気分になってもらえればいいなと思います。標高4000メートルにあるラパスという町で高山病と戦いながら現地のミュージシャンと一緒に演奏したり、電車やバスの中での会話を録音したりしました。サンタクルースでは市政100周年記念イヴェントで紀宮様を前に演奏したり…。うん、<日本で録れない音を>と思って行ったんですが、ケーナやサンポーニャといった現地の楽器を演奏する音楽家たちなんかもう想像以上でしたね。すごい。<アイカ>という曲がありまして、これは、20年前に私たちが初めて自費でレコード出したものなんです。それを現地のミュージシャンと吹き込み直しました。そういう20年間の想い出を込めたアルバムでもあります」
このアルバムが発売されるのは11/11。この日、昨年に引き続きコンサートを行う。
「テーマは<旅人になろう>。毎年11/11には同じ場所でコンサートがしたいですね。20年後もやってるような…還暦まで(笑)『まだやっとるのか?』と言われるくらい、やりたいです」
中南米の素朴で力強い音楽を、その空気ごと吸収してきたハル。優しくて逞しく、なによりこのふたりにしか奏でられない唯一無比な音楽。是非体験してもらいたい。
New Album
『オブリガード』
\3,000(tax in)/(問)ミュージックシティ0973-23-2460
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