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| UA "Turbe Tone '99"
1999.11.25(thu) at Zepp FUKUOKA ●text/Saori Nakashima ●photographs/Tomofumi Yamada |
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森羅万象、神宿れり。多信教におけるクリスマスとは本来、冬至を祝うための太陽の祭りだった。新しい生命の誕生を祝い、エニシダの箒を手にしてあちら、こちらを飛び交う魔女。生誕はスイスのアレッチ地方。当時は村の知恵袋的存在だったという。つまりはwise
woman≒witch--魔女は、大地母神を崇める母系社会の、妊娠・出産・育児・介護等における重要な有職能者たちの事を指していたのだ。ある意味、UAは魔女だ。大らかに逞しく、飄然と強かに。また美しく獰猛で、どこまでもピュアな、その心からこぼれる“唄”の世界に、観客はすべて魅入られてしまう。そう…UAのライヴはそれほどまでに魅力的だった。
客電の落ちたステージ・バックに、ぼんやりとてんとう虫が映し出される。シンと静まり返った会場に、朝本浩文氏のピアニカとUAの声だけが、滑るように流れ落ちていく。…てんとう虫が羽ばたいた。代わりにそこに現れたのは、冴え冴えとした月の光。そしてUAはその下で、奇声を上げつつまるで野生児のように踊り始めた。“あたしの中ではすっごいイケてるけどね”--先々月のインタビューで、そんな希望的観測を語ってくれた彼女。アルバムが極めて緩やかに、聴き手の耳を漂うように流れるのに対し、ライヴはそのアレンジの斬新さ、リズムの濃厚さが、より楽曲にタフなフックと揺れ幅をもたらしている。『情熱』後、「あったかくなってきたところで、みんなで波になります。みんなが踊ればリズムは聴こえる」と自らがお手本になっての“揺れ方指導”。“波”言い換えれば“揺れ”はおそらく、本ツアーおよびアルバム『turbo』における大切なキーワードの一つだろう。たゆたうようなダブ/レゲエ。そのリズムそのものが波であると同時に、精神的な揺らぎ、時代、未来といった事象すべての“波”がそこには、ある。だからこそUAは言うのだ。15曲目『プライベート
サーファー』の前であえて、こんな風な一言を…。「さぁ、みんなで西海岸に行くわ」と。 アンコールでは、白いフリルのスカートに着替えたUAがちょこんと椅子に腰掛け、『ストロベリータイム』『午後』『ミルクティー』の3曲をしっとりと披露。心地良い波間の揺れを味わいながら、魔女・UAに魅入られた夜は更けたのだった。 |
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EN1. ストロベリータイム/EN2. 午後/EN3. ミルクティー |
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