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●インタビュー・構成/なかしまさおり |
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「10代の頃からね…ただひたすらに音楽を演るんだ、プロになるんだみたいな、何ともいえない強がりの中でやってきて。実際そういう状況が当たり前になって、初めて“自分て一体何なんだろう?”って思ったのね」。1999年、桃乃未琴はそんな命題を自分に課して音楽と向き合った。 「路上ライヴを演りながら、アルバムの曲を書きながら、ずっとね、自分が音楽を選んだ日から現在までを思い起こしてみたの。そしたら結局、好きで始めたことは確かだし今までは強がりの中で演っていたけど(音楽は自分にとって)そんなに強がんなくてもいい存在なんじゃないかって。例えば色んな所で話をするじゃない?自然でありたい、正直でいたい--って。でも、実際、そう言ってるわりには何かしっくり来ないよなって。で、特にこのアルバムの詞を書いてるときに発見したんだけど、アタシは自分で勝手に蓋をして、もう開けることはないだろうなっていう部分を持ってたけど、それが今なら歌える気がするなって。今、歌わなきゃなって思ったの」。 “はき出さなきゃ分からない 黙ってちゃ分からない ” --彼女にとってのトラウマが(すべてではないが)吐露されている『羽根』の一節。 「今まではね(そういう部分を)あえて見せなくていいし、見せたからってどうなの?っていうのがあって。いわゆるバンド以前の、歌を歌おうとかじゃなく音楽を選んだあの瞬間の、音楽って楽しいなぁって思った自分--それが歌えるようになれば、きっともっと自分を信頼できるだろうなって。…結局、その“分からない”っていうのは人に対してもそうだし、自分に対してもそう。とにかく間違ってようと合ってようと、とりあえず自分の気持ちを出してみようかなって。じゃないと、いつまで経ってもホントの意味で音楽に愛して貰えないような気がして」。 普通の26歳の女の子が、普通に音楽を楽しんでるアルバム。ただ単にこういう人間だっているっていう、そういうのが演りたかった--と未琴。 「なんかね、女の子として見て貰いたいくせに、人間としても見て貰いたい。その身勝手なところが可愛いなぁと思って(笑)。なんかそういう生き物に生まれて良かったって、最近、すべてを認められるようになったな。それに、いつもならレコーディングは“全部吐いて、ハイ、終わり!しばらくは何も出て来ません!”って感じなんだけど、今回はちゃんと吐きながらも吸ってたから(笑)、終わってまたすぐに曲作ったりして。そのトラウマの部分とそういう自分の背中をポンと押してあげられるような曲--それはまだ歌いたいなって思ってるから」。 アルバム・タイトルは『処方箋』。 「薬だったら賞味期限があるけど、処方箋はとりあえず渡しとけば、使うも使わないもその人次第なところがあるじゃない(笑)?」。 3月16日にはいよいよ福岡でのライヴも決定。 「今年の目標はね、とにかく行ったことのない場所でライヴを演ること。で、さっき言ったトラウマ的な部分をもっと確実に吐き出してあげて、プラス、そのトラウマに苦しむ自分をもっと前向きにしてあげられるような歌を歌っていきたいの--で、冬ぐらいには大ツアーを演りたいな、と。だからとにかく3月16日は見に来ないと、入学も入社もできませんよ(笑)」。 桃乃未琴--今年はますます、いい“歌うたい”になりそうである。 |
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