WEB BEA VOICE Vol.254 TOP  BACK NUMBER  ARTIST INDEX  BEA-NET


マジカデ・ミル・スター・ツアー2000 
2000.5.14(sun) at DRUM Be-1
●text/Saori Nakashima ●photographs/Tomofumi Yamada
 藤井裕、上原"ユカリ"裕、ジョニー・フィンガーズ、武田真治、そして忌野清志郎という、まさに“スター”なメンバーたちを“間近で見る”ツアー〜九州編〜も本日がラスト。その名もズバリ『マジカデ・ミル・スター・ツアー』というオープニング・ナンバーで幕開けたライヴは、とても“自由”な空気に満ちあふれていた。
今回披露されたナンバーのほぼ半分は7月7日にリリースされるラフィータフィーのアルバム『夏の十字架』からの選曲。当然、初めて耳にする曲もそれと同じ数だけあったわけだが、やはりすべてにおいて忌野清志郎という人の持つシニカル視点は失われていないな、という印象(まぁ、それはアルバム・タイトルを見ても明らかだろう)。
例えば、本物の目覚まし時計に吹き込まれた清志郎氏の歌声から始まる『目覚まし時計は歌う』(これは、なんと選挙ソングだ)。あるいは、警察に行ったのにそれは事件じゃないからと取り合ってもらえなかったと歌う『警察に行ったのに』。はたまた某ライヴ・ハウスをモデルに書いたら、そこの店長が怒って出入り禁止になってしまったという『ライブ・ハウス』、昨年のソロ・アルバム『ラフィータフィー』収録の『心の解放区』など。本人もMCで「こういう歌ばっかり歌ってるから売れないんだ(笑)」と冗談めかして言っていたが、例えば昨年いろんな場所で問題となったパンク版『君が代』に対する世間の論調も含め、要はその演り方云々といった部分に対する関心よりも、そこで扱われているディティールに対してどれだけ関心を寄せられるかという意識が、まだまだ日本の、とりわけ『誰も知らない』で歌われるような“みんな”(リスナー)には足りないのかもしれない。だからこそ、こうしてライヴへ足を運んだ人だけが触れられる感覚、意識というのもあったりするわけで。清志郎氏はそこをずっと刺激し続けていきたいんだろうなぁとも思ったりする。
が、ともかく、今回はそうした背景以上に、この顔ぶれをこんなに近い場所で!という、まさに行った人だけの“お得感”、また歌いたい歌を歌う(歌える、伝えられる)という“自由な空気”が何とも心地良かった次第。ちなみに『夏の十字架』を買ったら隅々までよ〜く見て、よ〜く聴きましょう?!何かニンマリする仕掛けが発見できるかも…。

M1. マジカデ・ミル・スター・ツアー/M2. お元気ですかマーコさん?/M3. 目覚まし時計は歌う M4. 警察に行ったのに/M5. 誰も知らない/M6. ハニーブルース/M7. 太陽の当たる場所/M8. 水の泡/ M9. 港のはなし/M10. 心の解放区/M11. ライブ・ハウス/M12. 快適な暮らし/M13. 君が代/ EN1. ウロコ/EN2. 君が僕を知ってる/EN3. Sweet Lovin'