WEB BEA VOICE Vol.256 TOP  BACK NUMBER  ARTIST INDEX  BEA-NET
 
●インタビュー・構成/荒木英喜

 彼の今回のアルバムがスゴイ。タイトルもずばり『存在の証明』。
「タイトルは最近日本語を使ってなかったからね。それと『Time Tunnel』と『The gentle sex』で角松敏生のスタンダードをきっちり見せて、ここからはアグレッシヴにいくよっていうある種の決意表明」
と語る。今回のアルバムはこれまでの角松バンドに加え、様々なミュージシャンが起用されている。
「ドラムを除いた角松バンドのメンバーを(レコーディングが行われた)ロサンゼルスに連れてって、そこでバンドとして“クシュッ”とまとまって作りたかった。曲ごとにドラムを変えたのは、そっちの方が刺激になるしね」
とバンドとしてのサウンド作りを強調する。そのせいか、アコースティックギターの使い方が、これまでになく斬新かつ大胆になっている。
「今回の曲は全部アコギで作ったんですよ。ピアノで作ると、いろんなメロディや方法が浮かんじゃうんですよ。ところがアコギで作ると、パッと出た良いものを即座に覚えてという形になるから、体育会的な作りになるわけです。だから相当思いっきりのいいことになりますね。実は86年までアコギで曲を作っていたんですよ。『Gold Digger』とか『TOUCH AND GO』の打込みを多用したアルバムも基本はアコギで作ってるから、そこに戻っただけ」。
風刺的な歌詞については
「社会批判的なものが多いですね。俯瞰するというのは、自己の内省と同じなんですよ。嘆きとかアガくことは、決して自分を捨てたことじゃないんで。投げやりだけども“こんなんじゃダメだってオレは知ってるんだぞ”っていう表現の仕方。でもその前に自分を哀れんだり、揶揄したりすることが大事だと思う。大声では言えないけど、最近の売れてる人たちの歌は、表層的でヴァーチャルな理想論を歌って、そういうことを実際に出来ない若い人たちが詞が良いって言ってるわけですよ。そんな曲にオレは、もっと自分のリアルな部分を歌えよって言いたい」。
では、80年代から現在まで強烈な光りを放ち続ける彼が、その存在をリアルに証明することになる今回のライヴはどうなるのか。
「現時点で何をやるか、全く決まってない。新しいアルバムだから、古い曲と溶けないんですよ。だから、古い曲をやるとしても、今回のアルバム寄りのアレンジを施すでしょう。よって昔からのファンが聴きたい定番の曲は、犠牲になるかもしれない。僕はリアルタイムに生きてるんだから、聴いてる人もリアルに生きてもらいたいって気持ちがある。でも、ステージセットだけはもう出来てる。シンプルなセットですよ。フォークロック的なニュアンスが強いですね。フォークソングは、本当はエネルギッシュでパワフルなんですよ。それがわかるカヴァーをやるかもしれないですね。まだわかんないけど、ボブ・ディラン、ポール・サイモン、アリスとか。彼らのアルバムの中に埋もれているような曲を今やるとカッコイイと思う。そんなコーナーを設けても面白いと思ってる」
New Maxi Single
『愛と修羅』
\1,050(tax in)BMGファンハウス
NOW ON SALE
New Album
『存在の証明』
\3,059(tax in)/BMGファンハウス
NOW ON SALE