|
開演前、会場となったDRUM
Be-1には不釣り合いなシャンソンが静かに流れていた。もうこれだけで、いつものロックなライヴとは違うという雰囲気がプンプン。
最初にステージに現れたのは、KOSHI au Bourbierの6人。マント(?)に身を包み、蝋燭を手に登場したヴォーカルのKOSHIを筆頭にかなり怪し気な面々。なにか、演劇でも始まるようなムード。そんな中での第一声は“ボンソワール”(さすがガレージ・シャンソンというだけあり、挨拶はフランス語)。オープニングの『世紀末キャバレー』から、会場にいた人々はヤラレてしまった。ギター、ドラム、ベースという基本的な楽器に、アコーディオンとトランペットが加わったゴージャスなサウンドと魅惑的なヴォーカルに。畳み掛けようにミュージカル「オペラ座の怪人」を彷佛させるマスクを手に歌うKOSHI。途中、黒いワンピースを来たスカルと戯れる姿は、怪奇映画のワンシーンのよう。蝋燭のみの灯りで行われた詞・朗読は、独自の世界を表現し、会場を自らの世界へ否応なく引きずり込む。そこから『水無月のマリオネット』まで一気に盛り上げて終了。
次は、約2年振りに福岡にやって来たDEMI SEMI QUAVERが登場。彼らをお目当てにしたファンがステージ前に詰め寄る。ヴォーカルのエミに向かって、会場の女の子たちから声が飛ぶ。オープニングは『ペンギニアン』。のっけからエミの爆裂ボーカルが炸裂。さらにカッコイイ&セクシーなボンデージ姿に会場はメロメロで、ヘッド・バンキングする子、飛び跳ねる子が続出。リアクションはそれぞれだが、会場はノリにノル。もちろん、デミセミ名物(?)であるドラムやチェーンを使ったスティーヴのパーカッションもハイテンションだ。この二人を卓越したセンスとテクニックで支える他のメンバー。デミセミが唯一無二であると言われる所以は、こうした一見、融合するはずもない音やヴォーカルが見事に溶け合っている点にある。その音は、時に突然、時に着実に、聴く者を汚染していく。中盤の『Papia』では、会場に降りて客のミルクを飲んだエミ。誰も予想しなかったその行動に、会場はさらに盛り上がり、一体感を増す。
そして一度MCを挟み本編ラスト『Chakra mani mani』で会場のボルテージは最高潮に達した。ほんの数分、裏に消えた彼らはすぐにアンコールに応えてステージに登場。しかし、メンバーの手には缶ビール。みなステージ場で堂々と寛いでいる。なんかイイ感じ。
アンコール1発目は、お客さんへ『ハッピーバースデー』のプレゼント。さらにリクエストの『枯葉』をアカペラでエミが歌う。本ちゃんのアンコールは『Magic
Mother Hole』と『リクエーション』で終了。 しかし、個性の強い2バンドだった。どちらも我が道を突き進んで、飛び抜けちゃってる。ここまで行くとホントにカッコイイし、思わず魅了されてしまう。そんなことを感じずにはいられない夜だった。みなさんにも、ぜひ1度この妖しさとパワーを体験して欲しい。ハマる人、多いと思うよ。
|