WEB BEA VOICE Vol.261 TOP  BACK NUMBER  ARTIST INDEX  BEA-NET
地元の音楽家やキーパーソンを紹介するコラム
オレらは例えば、オレンジカウンティーでいいと思うんだ
Text by Yu-shi Mori

 95年結成、福岡在住のスカ・バンド。昨年11/15にファースト・アルバム『Ska Challenger』以来2年ぶりとなるフル・アルバム『Mood for Freedom』を発売。今回のアルバムでは東京スカパラダイス・オーケストラやL.A.スカ・シーンから絶大な信頼を得ている加納直樹氏をプロデューサーに迎え、「ルーツ・スカ」を通じて自分達の音楽ルーツを追い求めた作品となっている。そこで、ベースの岩永拓郎氏に話を聞いた。
インタビュー場所は彼曰く“聖域=サンクチュアリ”と言われているリッツ・スプーキーミックス(福岡市中央区天神)にて。
岩永拓郎*以下I:“ナイアビンギ”良いっすよね。ここ1年くらい“ナイアビンギ”にはまってて。
リッツ・スプーキーミックス店長TADA*以下T:この辺が分かる連中がもっと増えて欲しいよね。ハートがないと出来ないよね。このリズムは。周りが自然しかない感じ。この盤は“Count Ossie”。

『Tales Of Mozambique
Count Ossie

I:『Tales Of Mozambique』!オレが一番初めに知ったのは、リコ・ロドリゲスのアルバムで。ジャマイカの特徴的な音ですよね。このリズムに触発されたのが、オレ達の『ロック・フォート・ロック』(カヴァー)っていう曲。スカ★ロケッツらしくない音してたじゃない?『ロッカーズ』(※1)とか、こういうの入ってますよね。

T:あー、あれは見て欲しいよね。
I:あと『ハーダー・ゼイ・カム』(※2)とかも。あれにも“ナイアビンギ”結構入ってますね。オレ達は“FREEDOM SOUNDS”っていう自分達のレーベル立ちあげて、1枚目は今回の自分達のアルバム。次のリリースが2年後とかになっちゃうとつまんない。だから他に面白いバンドとか入れたオムニバスも作りたい。そのオムニバスの中でいいバンドでアルバム出せるものは出したりしたいと思ってる。今は東京中心だけど、アメリカはシカゴ、デトロイト、N.Y.、シスコ、ロス、あとはテキサスのオレンジカウンティーだったりとかするじゃない。オレらは例えばオレンジカウンティーでいいと思うんだ。その中でどれだけ自分達の“村”を作れるかっていうのが大切だなと思って。どれだけ分かり合える人達と一緒に“村”を作っていけるか?そしたらスカに限らず面白い音楽をやってる人達を仲間に入れて、コラボレーションしてって、面白いことやっていきたい。タダさんのバンド“ゼロ”(※3)ともね。
BEA:今回のアルバムだと3曲目の『刺客』とか驚いたなー。徐々にライヴ毎に発表される新曲聴いて、その度にスカロケの可能性が拡がってくのを感じた。さっき言ってたパーカッションのリズムとかサポートのスティールパンとかもね。
T:いろんなことをやって欲しいんよね。やんないと分かんないから。いろんなことやって、それなりに吸収して。そうやってだんだん分かっていくと思うし。やっぱ違うなっていうこともあると思うし。ベースはスカにあって、その中からオリジナルっていう部分が生まれてくるし。
I:スカっていうのは基調にありつつも、スカに縛られたくなかったっていうのがあって。60年代のあの録音方法でしかやれないスカタライツのあのアルバムをオレ達が作りたいかって言ったらそうじゃないし。リスペクトしつつ、踏まえた上で、さらに自分達の中で新しい何かを作っていきたい。それがあってからこそうちのバンドは続いてると思うし。
T:そういうのが成長になるんだよね。
I:いろんな意味でリッツはオレの兄貴分。オレがスカ★ロケッツの前のルーディーズっていうバンドを組んでた頃からここに遊びに来てて。前は全然相手にしてもらえなかった。で、タダさんによく怒られてたんだよ「お前らもっと音楽聴けー」って。「この曲何ですか?」って全曲聴いてたから。
T:どの辺がルーディーか分かんなかったけどね(笑)。そこだよ、オレ的教育的指導。ここは日本のトラの穴って言われようけんね。
I:この店に育てられた部分はデカイ。福岡はいい兄貴がいっぱいいるんだよね。今回のアルバムもDATの段階で持ってきて、聴いてもらいましたね。いろいろ言ってもらって、それをマスタリングとかに繋げたし。だいぶ自分たちが目指すとことかやりたい事とかが分かってきて。少しずつだけど面白くなってきてるなー。
T:ずっと続けることが一番大切。絶対見えてくるし。そこで止まったら終わりだし。やっぱ続けないと。
I:そういう意味でも俺達は福岡に居て良かったと思うし、だからこそ福岡に居たいと思う。
※1 1978年ジャマイカで撮影された伝説的映画『ロッカーズ』。 ※2 レゲエのビートを世界に知らしめた72年公開の映画『ハーダー・ゼイ・カム』。ジミークリフ主演。 ※3 オーナー・TADA氏が10年ぶりに組んだバンド"ゼロ"。「ヤバい」と2人が口を揃えていうようにギター、ベー ス、パーカッションから織り成される質の高い音。聴く価値あり。リッツにて入手可能。
OFFICIAL HP:http://www2u.biglobe.ne.jp/~ska/index.html

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Mood for Freedom
Freedom Sounds/¥2,310(tax in)