WEB BEA VOICE Vol.261 TOP  BACK NUMBER  ARTIST INDEX  BEA-NET
<鉄風は凪いかだ>
●インタビュー・構成/YU-SHI MORI
  向井と田渕のツイン・ギター(いずれもフェンダー)で紡ぐエッジの効いたリフとカッティング。バッタンバッタンと阿修羅のようにアフター・ビートを刻むアヒト・イナザワ。モズライトによる中域豊かな中尾の直線ベース。いつものナンバーガールである。が、今回のシングル『鉄風 鋭くなって』を聴いて『透明少女』で知られるようになってからのナンバーガール・サウンドを第一段階と考えてみると、今まさに仕上げに入っているんだなと感じた。都市に暮らしはじめて発表された2年前のメジャー・ファースト・アルバムで聴かれる、嫌悪に満ちた鋭利な詞とサウンドは、そりゃ物事すべからく変化を遂げていくわけで、彼らも例外ではなくここに来て心なしかベクトルの矛先がじわじわと動いているようだ。で、まったく勝手に第一段階の仕上げに入った、と読んだのである。
 それは、10月に敢行したバック・ドロップ・ボムとのジョイント・ツアーや、ライヴ・レポートでも触れている先だってのドラムロゴス・ワンマンに於ける状況認識、平たく言やぁライヴの在り方がずいぶん変わった。俺は、この2本しか観ていないが、良いほうに変わったと受け止めている。 が、得てしてオーディエンス、わけてもコアなオーディエンスはそうとは限らないものであろうし「オーディエンスとの折り合い」とかなんとか軽口を叩いちゃいかんだろうが、ナンバーガールはそこに向かい合おうとしているようだ。駄洒落ではない。
 変化しつつもまずはライヴありき、日々の生活これ音楽道、かどうかは知らぬが、取材の席でもモチベーションの高さは充分伝わってくる。向井秀徳は「今までは、曲を作りライヴで演奏しながら仕上げていく、というやり方だったんですが、曲をライヴで消化しきれないまま次の作品に取りかからんといかんようになってきたように感じる。ここらでなんとかしたいなという感じです」と強く語った。現在も続行中のライヴ・ツアー“INAZAWA CHAINSAW”を終えたら、彼らはまた変化しているはず。
 2001年、ナンバーガールのベクトルはどの方向を指すのか、すごく楽しみである。ありがちな締めではありますが・・・。

 年末恒例里帰りライヴ、といってもまだ2年目だが。上京以来ワンマン、対バン、イヴェント問わず相当数のライヴを消化しているだけあって、観るたびに演奏力が向上している。加えて、対バンや良きイヴェントへの参加で体得したのであろう、いわゆるステージング・・・「見せる」という部分への気配りが強く感じられた。今までも、各メンバーの気合い入ったアクション(?)と武士道になぞらえた向井のMCだけでかなりのインパクトを与えていたのであるが、特にMCはいかんせん飛び道具といった感は否めず。ところがこの日は「売れる売れんは二の次よ〜」と相撲甚句のような一節もあるにはあったがこれはお約束ということで、全体通してMC少なめ、緩急しなやかに新旧の曲が並び、素晴らしい音響照明にバックアップされた納得のショウ。会場を埋めた900人近いオーディエンスは、客数こそ昨年と変わらないが様子見っぽい表情が多かった前回に比べ後列までちゃんと楽しんでもいるように思えた。もしくは、「見せる」気持ちが後列まで伝わったのか?いずれにせよ、いい雰囲気である。記念すべきは、アンコールが終わって客電が灯りBGMが流れてもお呼びが止まぬ客席(が、客数すでに半分以下)にヌッと4人で現れ、向井が「“くるり”というバンドをご存じですか?」といきなり『ワンダーフォーゲル』を演奏したこと。今までのナンバーガールでは考えられなかったエンディングに、客席はびっくり。スタッフも驚いた。そして意外と出来がいいので2度驚いた。


M1.鉄風 鋭くなって/M2.BRUTAL MAN/M3.TATTOOあり/M4.ABSTRACT TRUTH/M5.ZEGEN VS UNDERCOVER/M6.omoide in my head/ M7.TUESDAY GIRL/M8.SENTIMENTAL GIRL'S VIOLENTJOKE/ M9.U-REI/M10.TRAMPOLINE GIRL/M11.DRUNKEN HEARTED/ M12.SUPER YOUNG/M13.YARUSE NAKIOのBEAT/M14.タッチ/ M15.INAZAWA CHAINSAW/M16.EIGHT BEATER
EN1.はいから狂い/EN2.ワンダーフォーゲル



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