WEB BEA VOICE Vol.263 TOP  BACK NUMBER  ARTIST INDEX  BEA-NET
地元の音楽家やキーパーソンを紹介するコラム
「名古屋新名物登場!
きしめん食う暇と金があるならサージェリーを見ろ!?」
Text by CRJ福岡 松田智史 Photo by 吉岡監

 地元名古屋においてそれぞれの友人などを通して知り合った4人によって、5年程前に結成されたこのサージェリーアフロ。昨年、1stアルバム『ALL THE YOUNG NEED THEIR OWN SECRETS』を発表、その存在を名古屋を中心に徐々に広めていき、これまでに福岡ではお馴染みのモーサム・トーンベンダーやHi-5、そしてアメリカのダブ・ナルコティック・サウンドシステム等との対バンを果たしている。そんな彼等が今回、3月9日にキースフラックにおいて行われたCRJ福岡主催イベント『SELECT』で九州初となるライヴを披露してくれた。

 彼等を初めて観るというオーディエンスが殆どで、「どんなヤツラなんだろう?」という様子見的な張り詰めた空気の中、特に気負ったような様子もなく、いい意味で非常にルーズな始まりをみせたこの日のライヴ。基本的にはヴォーカル&ギター、ベース、キーボード、ドラムというバンド編成なのだが、曲によってはベースレスでギター2本、トランペット等も使用して曲に色を添えることで他のバンドにはない独特の雰囲気を感じさせてくれる。間髪入れず3曲ほど演奏した後、ギターの弦の張替えに手間取るというアクシデントが生じるも、残りのメンバーによる即興演奏でその場を冷ますことなく次の曲に繋ぐというファンには嬉しいハプニングも。大半がアルバム曲からの演奏だったが、CDとは微妙に異なるアレンジ・雰囲気で演奏されるそれらの曲、そして先述したような即興演奏も難なくこなす彼等の姿を見ていると、多くの人が彼等の音楽性をヴェルヴェット・アンダーグラウンド等と比較していることが頷けてくるのである。即興的な要素を多く含むそれぞれの楽器奏者が発する緊張感、そしてそれが最終的に1曲として見事に集約していく高揚感。これらの点においてサージェリーアフロからは、巷のバンドより頭一つ抜きん出た存在感を感じることが出来る。終盤は未発表曲のメドレーで約1時間の九州初ライヴを見事に締め括ってくれた。まだまだ福岡・九州においてはその音楽性の高さとはつり合わない認知度しかない彼等だが、これからの飛躍を否応なしに期待してしまうライブだったといえるだろう。

1st Album 『ALL THE YOUNG NEED THEIR OWN SECRETS』
Coup/¥2,390(without tax)
NOW ON SALE!