Vocal Group vol.2 [Doo Wop]
『ハーモニーこそポップスの至福』 |
|
|
|
|
|
▲american
Graffiti
Crying In The Chapel A Thousand Miles Away I Only Have Eyes For
You
|
▲The best
Of Doo Wop Ballads
Gloria Sincerely
|
▲The best
Of The Platters
The Great Pretender
|
■Crying In The Chapel
/Sonny Till & Orioles (1953)
オリジナルはカントリー・ソングだが、あらゆるカテゴリーでカヴァーされた名曲。オリオールズは、メジャー・リーグのティームにあやかって付けたボルティモア出身のグループ。レコード・デビューは古く、1948年だ。彼等の成功でバーズ(鳥)・グループが数多く登場した。(E.プレスリーが'65年にカヴァー、ミリオン・セラーとなった)
■A Thousand Miles Away / Heartbeats(1956-57)
N.Y.出身のグループで1955年にデビューした。リーダーのシェップは'66年にライムライツを率いて再デビュー「ダディズ・ホーム」等のヒットを放った。
■I Only Have Eyes For You / Flamingos(1959)
'52年にシカゴで結成されたグループ。この曲はジャズ系スタンダードで、'34年の映画「泥酔夢」の挿入歌として作られた。フラミンゴス、いや、ドゥ・ワップ屈指の名作だ。
■Gloria / Cadillacs(1954)
この曲は彼等のデビュー曲にして最高傑作。最近福岡でもライヴを成功させたブライアン・セッツァーやマンハッタン・トランスファーもカヴァーした名曲。
■Sincerely / Moonglows(1954)
'52年シカゴの名門チェスからデビューしたグループ。白人女性グループのマッグァイア・シスターズと競作になった名曲で、両曲共ミリオン・セラーをマークした。
■The Great Pretender / Platters(1955-56)
バラッドを得意とするグル−プで、'53年にL.A.で結成された。最も成功した黒人グル−プのひとつだろう。4曲のNo.1を含め、19曲をTop
30を全米ポップ・チャ−トに送り込んだ。勿論、この曲もNo.1をゲットする大ヒット曲となった。'90年にR&R殿堂入りした。リード・シンガーのトニー・ウィリアムズが素晴らしい。
|
曲名/グループ名(カッコ内はビルボード誌によるランキング)
|
抜群のハ−モニ−が特徴のヴォーカル・グループの特集も今月号で2回目です。何故か日本ではウケないこの手のグループですが、その理由が何となく解りました。日本では10代の中頃から洋楽(ポップス)を聴き始めます。聴く対象はリズム中心か、ノリやすい(解りやすい)曲が好まれ、すっかりオジン&オバンになった時(30代)は、殆どこの世界からドロップ・アウトしています。いっぱしの大人になってじっくりと音楽を愉しむ年代にならないと、この手のヴォーカルの良さは解らない。この種の音楽を理解するには、それなりのインテリジェンスを求められる。つまり、解る年代になる頃には、すっかりポップスが自分の生活から消えてなくなっている訳です。この現状ではニーズは乏しく、CDを発売しても売れないはず。この種は細々とジャズ系がリリ-スされるだけです。熱心なジャズ・フアンでもない限り、専門誌を読む事もない。加えて一般の音楽誌やラジオで取り上げられたり、放送される事はめったに無いので、ますます知るチャンスが無いのです。
さて、今回から3回はドゥ・ワップ・グル-プの特集です。ほぼ先月号と同じ時代(1950年代半ばから後半)に星の数ほどのグル-プが生れては消えてゆきました。1974年に日本で公開された映画〜「アメリカン・グラフィティ」で、多くのドゥ・ワップの名曲が使われて以来、空前のブームになりました。ドゥ・ワップは文字通り、リ−ド・シンガーのバックで「ドゥ・ワップ」と唄ったのが言葉の由来です。また、音楽としてのドゥ・ワップのルーツは黒人のゴスペル(教会の聖歌)で、これにエンタティメント性が加わりました。但し、ドゥ・ワップが生れるはるか昔からジャズ系の黒人ヴォーカル・グループの一部では楽器の声色を使っていました。ドゥ・ワップの連中もこの影響を多分に受けました。貧しい黒人達は楽器を買える筈もなく、楽器のパートの代りにヴォーカル(声)を使ったものと考えられます。これがいつしかR&Bの確固たるスタイルになったと言う訳です。ドゥ・ワップは50年代後半になると、すっかり洗練され、黒人ばかりではなく白人との混成、或いは白人だけのグル-プも生れ、60年代半ばまで引き継がれました。本来なら、R&Bのルーツからドゥ・ワップを辿るのがセオリーなのでしょうが、あくまでも曲のクォリティが当企画のコンセプトなので、お許し願いたい。今回(Pt.1)のドゥ・ワップ特集は、バラッドが中心で50年代の黒人グル-プです。
次回は、文字通り「ドゥ・ワップ」のバッキングが唸るR&Bのお宝特集です。
文・ジャケット提供/シュンサク兄 |
【Gotmany】
1995年4月2日〜2000年3月30日まで5年間にわたってCROSS FMでオンエアされた人気プログラムがビーボイス誌上で再開。音楽心満載の、雑多で奥深いセレクトが音楽ファン貴重な情報源であった。「ガメ煮」と掛けたタイトルも秀逸。 |
 |