|
地元の音楽家やキーパーソンを紹介するコラム
|
|
|
|
|
|
五十音以外の発声を会得するには?
|
|
|
Text by 森 裕史
|
|
|
|
|
本年最初の本紙でも取り上げた福岡出身(今年から『在住』ではない)、モーサム・トーンベンダー。インディーズ・ロックに詳しい人ならぼちぼち名前は聞いたことあるかな、という感じだろうか。しかしながら、ズボンズや54-71といった一本筋の通ったバンドとツアーを共にしたことなども手伝って、ここのところ急激に認知度がアップしている。もちろん、彼ら自身の魅力や精進あっての実績である。金を掛けて宣伝しているわけではないので、インディーズ・バンドだったら当然の事であるが自力でガシガシ状況を切り開いているわけである。取材と称した雑談は毎度の事で、あれやこれやとだらだら話す中、音楽雑誌『ロッキングオン・ジャパン』の企画で百々がお気に入りとして挙げていた、ちゅうぶらんこと山本研司について少しばかり盛り上がった。「ちゅうぶらんこ」というのは、ビート系全盛のバンドブームにあって相当異彩を放っていた福岡のロック・バンド。ドアーズやストゥージーズを彷彿させるサイケデリックでアーシーなサウンドと佇まいは、とにかくかっこよかった。ザ・シーズをカヴァーするなど、音楽のセンスも抜群で、モーサム・・・わけても百々に与えた影響は彼のヴォーカル・スタイルを取ってみても察して余りある。 モーサムが『アナベル・リー』を取り上げた山本研司も同様に、福岡の音楽伝説に欠かせない男だ。俺のボキャブラリーで恐縮だが、ボブ・ディラン+シド・バレットといった趣。う〜ん、やはり安易か。とにかく歌がすごくて、彼が居るだけで空気が変わるような感じだった。 両者の共通項。強烈な個性と詞世界。技術や機材云々を言わさぬ圧倒的ステージ。何と言っても魅力だったのは、どこにも属していない、属すのを拒絶する孤高のオーラだ。モーサムもまた、似たものを漂わせている。安易に同化しない、できない・・・ような気がする。しかし俺は、そういう輩こそ信頼できるのだ。蝉を、フィールドを、サイコスを、ブッチを、ナンバーガールを、ロレッタセコハンを、スモサを、カプセルズを見よ、ほか数々の素晴らしい音楽家含めみな同様である!浮ついた仲良しサークル・バンドなど、ロックではない・・・なんてね。 |
|
「福岡ロックの、ある意味ひとつのラインとして、サンハウス〜ちゅうぶらんこ〜モーサム、これで充分でしょう!」と盛り上がる俺に「いやぁ、どうかなぁ。他にも、いいバンドいっぱいあったし」とやんわり否定する百々。「確かに、単なる俺の好みだが・・・」と珈琲をすすりつつ、他愛ない話は、だらだら続くのであった。さて、いよいよ本格的なワンマン・ツアーが始まる。夏にはフジロックフェスへの参加も確定した。あとは、どれだけのものを観客に見せられるか、である。楽観はできないが、不安になる要素も特に無い。みなさんも、機会あればぜひぜひ、彼らのソリッドなステージを堪能してもらいたい。 |
|
![]() |
|
『echo』 UKQT-004 PARCO/UK PROJECT
\1,890(税抜)1.DAWN ROCK/2.ネムイナ/3.壊れてるよ/4.echo 5.パルス玉/6.PARADE/7.ジュピター ■スタジオ録音とライヴ録音によるミニ・アルバム。最近の勢いとライヴの充実感がパックされたお薦めの一枚。ライヴ・テイクとスタジオ・テイクを繋いだ7曲目に注目。 MO'SOME TONEBENDER オフィシャルHP http://www.mosome.com/enter.html |
|