WEB BEA VOICE Vol.265 TOP  BACK NUMBER  ARTIST INDEX  BEA-NET

爆音とともに今宵生まれた、静かな奇跡
TOUR "NO HEART,NO TEARS.6000"
2001.4.20(fri) at DRUM Be-1
TEXT by SATOMI YAMASAKI PHOTO by TOMOFUMI YAMADA
 4月--多くの人が各々の意味で節目を迎えているであろう季節。2年前の同じ季節にもPEALOUTは福岡でライヴをやった。あの時もそうだったけど、いつも彼らのライヴ前、私は言いようのない緊張感に体を支配される。真摯な魂と向かい合う瞬間の儀式、と言っちゃ大袈裟だけど。開演時刻より20分程遅れて幕は開いた。具音化された意志の結実とも言える最新作『NEW AGE ADVENTURE CALLED “NO HEART,NO TEARS.”』、オープニングはその1曲目に収録されている『10の視界』。熱の塊のような轟音に身体が震撼し高揚する。高橋の野性的なドラムから始まる頂点への絶景。次第に心は静寂に包まれ、『心臓が動きだすとき』で打ち鳴らされるビートと高鳴る鼓動がリンクしていく。凄烈かつ清冽な音に宿る、確固たる意志。溢れる激情。押さえ切れない衝動。『NEW AGE ADVENTURE』の“眩しいグレイト・アドベンチャー、悲しみの空を突き抜けるよ”という一節が、重厚なリズムと暗闇を切り拓くような激しいギターリフとともに、文字どおり体を突き抜けはるか天空へと舞い上がった。中盤、近藤がベースを置き鍵盤に指を落とす。奏でられた優しくフォーキーな旋律。『APRIL PASSENGER』だ。インディーズ時代にリリースしたミニ・アルバムの表題曲であり、PEALOUTの“静”を象徴する楽曲とも言える『APRIL〜』。それは、これまでになく力強くふくよかで、彼らの変わらないマインドが、希望とイマジネーションと確信とをもって神々しいまでにキラキラと輝いていた。“僕達はここにいる、永遠に続く航路を見つけるため。僕はそうありたい”と。続けて演奏された『THE RAIN BELL』。豊かな叙情を湛えたラヴソングは果てなく美しかった。そして、『爆裂世界』で突入した後半戦。狂ったように猛々しく弾むピアノ、近藤のスタンディングでのプレイにオーディエンスもメーターを振り切りレッドゾーンへ突入していく。そう、まさに“加速するギアはフル10オーバー”!壮絶な、エモーショナルな3ピース・バトル、決してハーモニーを忘れない爆音に、何度も何度も涙が溢れた。新旧織り交ぜた構成で見せた、PEALOUTの野性と純正のスピリッツ。この広大な宇宙とちっぽけな私の細胞が確かに繋がった気がした。“静かな奇跡”は、きっと今夜ここから生まれゆく、そんな気がした。
M1.10の視界/M2.心臓が動きだすとき/M3.SELECTOR 17/M4.NEW AGE ADVENTURE/M5.11:15am/M6.APRIL PASSENGER/M7.THE RAIN BELL/M8.海に浮かぶ遊園地/M9.爆裂世界〜世界に追い越されても〜/M10.FLY HIGH/M11.HEIDI/M12.BEAT FOR YOUR RIGHT/M13.透明の景色/M14.Let Me Sink In The Deep Reddish Sky/M15.QUEST/M16.JET DESIRE
EN1.POLICE ON MY BACK EN2.A NEW SONG