体温を伝えていきたい
 文/荒木英喜 TEXT byHideki Araki
 
写真/山田トモフミ  PHOTO byTomofumi Yamada

 


SPECIAL INTERVIEW


デビューから4年が経過した今、やっと彼らに時代が追い付いたのかもしれない。温かく切ないバラードで注目を集める彼らは、デビュー当時からそのスタンスを変えていないからだ。そんな彼らに、初の福岡ライヴ、そして今後について聞いた。


--5月9日にシングル『Still』がリリースされましたが、この半年は何をしてたんですか?
TAKE「ちょこちょこ九州にもイベントなどで来てたんですが、主にレコーディングをやってましたね。年末のツアーを終えて、『Still』を作るために色んな人から曲を集めて、自分たちでも書いたり。山中湖で合宿して、セッションから生まれる曲がどうか実験したり、ある種、自分たちの可能性を求める旅に出てました。」
--そんな中から選んだのが『Still』なんですね。
TAKE「試行錯誤した中で出た最初の答えが『Still』であり、アルバムもその流れで出て来ますね。」
--でも、なんで自分たちの曲じゃなく、『Still』になったんですか?
TAKE「前作『eternal snow』でプロデュースしてもらって、プロデューサー的な視点に新たな気持ちで興味が出たんですよ。これまでのアルバムは3枚ともセルフ・プロデュースで、自分たちのルーツを辿る旅をしたんです。そこで、ひとつの夢が叶ったんですよ。で、次の旅に出るために色々さがしたんですけど、やっぱり本来の自分たちの姿で自然にやるのが一番だと思ったんです。そこで、自分たちの曲だと一歩引いた位置から見れないことに気付いて…。だから、この曲になったんです。」
KO-HEY「自分の曲がカワイイゆえに、イジれないんですよ。それよりも、他人が書いた曲に自分たちのアイデアや言葉を入れた方が、自分たちの等身大になると思ったんです。今回はそれが上手くいってますね。」
KO-ICHIRO「自分たちで殻を破ろうと肩に力が入り過ぎていたかもしれない。だから、さっき出たセッションで曲が生まれる科学反応を自分たちで楽しんだりして広がりましたね。」
--でも本当にSkoop On Somebodyらしい曲に仕上がってますね。
TAKE「この曲を僕らのために作って欲しくなかったんですよ。」
KO-HEY「それを絶対自分らの曲にしたかったんです。シンプルな曲で、なんの奇のてらいもない。これまで自分らのやってきた曲と違うから“オオー”って思いました。それでやり甲斐もあった。」
TAKE「去年ストリートとかでやったことで、自分たちのグルーヴがわかったから、他人の曲でも自分たちのものに出来るって自信もありますね。だから、今作ってるアルバムは、1枚目のような自分たちをわかって欲しいという強い気持ち&今自分たちがやるべきクールな視点が共存する内容になると思います。」
KO-ICHIRO「今回の『Still』には、通常のものに加えてアンプラグドも入れてるんですよ。僕らにとってはどっちも同じなんですけど、聴かれる方の好みによって印象が違うんでしょう。結局、曲と歌詞がどれだけ心に強く刺さるか、ですから。」

--アルバムはどこまで出来てるんですか?
KO-HEY「折り返しましたね(笑)。去年の8月くらいに着手しまして、壮大な…。」
TAKE「毎回KO-ICHIROがアルバムの核になる曲を作るんです。それが今回もタイトル・チューンになります。それを中心にいつもの振れ幅を持たせた内容になるでしょう。僕は歌詞から生活感を排除しようとしてたんですけど、今回の『Still』を歌って、もっと(生活に)近い詞を歌ってもいいと思ったから、今までよりバラエティに富んでますよ。」
KO-HEY「それを歌ってるTAKEにリアリティがあるんですよ。」
--いつリリースですか?
KO-ICHIRO「6月20日ですね。」
KO-HEY「なのにまだ折り返したばかり(笑)。」
--ライヴがこの下のクロッシングホールで行われますが?
KO-ICHIRO「今回のアルバムにライヴで栄える曲を入れてますから、それから曲は多くなりますね。ライヴを見た人からCDよりライヴの方が全然良いって言われるので、CDにもライヴ感を持たせています。前はキレイに丁寧にって感じだったんですが、今回はざっくりとその時の気持ちや高揚感が入るようにしました。」
KO-HEY「アルバムを聴くとライヴを見たくなりますよ。」
--では、今回のアルバムとライヴがSkoop On Somebodyにとってエポック・メイキングになりますね。
KO-ICHIRO「僕らにとってはそうですね。」
KO-HEY「本来僕らがやっている好きなことなんですけどね。全体を聴いた時に“やりたいことだけやっとんなコイツら”みたいな部分が非常に多くなると思います。あまり何も考えないというか。ただ思いきりプレイして、思いきり楽しむ。楽しませようなんて、おこがましい。」
TAKE「TVに出て楽器を弾かなかったせいか、コーラス・グループって思われてる部分があるんですよ。それはどうでもいいんやけど、オレたちの本流はどうしようもないミュージシャン、シンガーなんですよ。そんな飾らない部分をライヴでは見せれると思います。最近よくどんなライヴになるか聞かれるんですけど、絶対オレらが楽しまないと見てる人も楽しくないから。バックは、多分前回と一緒の百戦錬磨な人たちになると思うけど、その人たちも楽しんでくれます。だから、ホンマ、バンドですよ。セットは、変な仕掛けもないし、シンプルな形になると思います。昔は、一番良い女と男でバチッとキメて来てくださいって言ってたんですけど、前言撤回します。普段着で来てください。ユルイですよ。踊りたい人は踊って、泣きたい人は泣いて、ボケーッとしたい人はボケーッとしてください。」KO-HEY「あえてここで言うなら原始人です。難しいことを考えても、答えは単純なことになるし、直球で良いと思うんですよ。」
KO-ICHIRO「まず僕らがどんだけハジケれるかだと思います。前回、札幌、大阪、東京でやってんですけど、やる度にバンドの意識が高まっていったんです。だから、今回はもっともっとユルく自然に目一杯楽しめるライヴになると思います。」


--昨年は名前が変わり、ストリートなどでそれを広めましたよね、今年はライヴなどでより知ってもらう年だと思うんですが、今後はどんな展開をしていくんですか?
TAKE「基本的には延長戦上ですね。演奏している体温なんかをみんなに伝えていきたいと思う。ホールでライヴをやっても、マインドはストリートの時と何も変わらないし。」
KO-HEY「そしたマインドは、福岡ドームでやるようになっても持っていなきゃならないと思うんです。ちょっと間が空いて、何をしとったんじゃって言われないように、今年はCDもいろいろ出せたら良いなと思います。常に止まらないで、ライヴとCDが同じテンションで出来たらいいし。」
KO-ICHIRO「振り返ればいろいろあったし、積み重ねても来てると思うんです。僕らが大阪で出会って、バンドを組んで、その時の気持ちというか、理想郷のスタートにやっと立ってる新鮮な気持ちになってるんです。だから、正直これからどうなるかはわからないですね。」
TAKE「年末に使えるバラード集みたいなものも出したいですね。6月のアルバムも使えますけど。」
KO-ICHIRO「夏のドライブに似合う曲も入ってますよ。」
KO-HEY「自分でも使っていこうと思ってます(笑)。」

取材協力/ホテル イル・パラッツオ、クロッシングホールホール


Skoop On Somebody/TAKE、KO-HEY、KO-ICHIROの3人で95年大阪にて結成。
97年に“SKOOP”として『No Make de On The Bed』でデビュー。自らの活動の他に、松田弘氏(SAS)のソロ・ライヴ、佐藤竹善氏のソロ・アルバムなどにも参加し注目される。昨年春より“Skoop On Somebody”に改名。温かく、切ないサウンドで、注目を集めるバンドだ。
■■■Skoop On Somebody official HP■■■
http://www.aloha.co.jp

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