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昨今いわゆる「ミクスチャー」と呼ばれるロック音楽は、「メロコア」や「スカコア」などと並び、現代若者(パンク)ロック・シーンを構成する重要なパート。とはいえ「(パンク)ロック音楽」そのものが、本来いろんな音楽のミクスチャーによって進化しているわけで「あらたまってミクスチャーって言われてもねぇ」と眉をしかめる御仁もいらっしゃいましょうが・・・ま、それはいいとして、ここでいう「ミクスチャー」とは、かなりざっくりとではありますが「ハードコア・パンク+レゲエ、ヒップ・ホップ、ファンク」てな感じで、いうなれば、ハードコア・パンクと黒人(ルーツ)音楽の融合。強固なメンタリティも含め、ある種現代ロック音楽の鋭端である「ハードコア・パンク」と、そのロック音楽のルーツでありこれまたディープなメンタリティが不可欠な黒人音楽が接近するのはしごく当然か。「ミクスチャー」というネーミングが適切かどうかは、別として。
さて、山嵐。山嵐といえば、若手ミクスチャー系ロック音楽の先鋭として、またビッグ・セールスを記録したインディーズ・バンドの筆頭として、多くの若者に支持を得ている。一般的なテレビや雑誌への露出が決して多いとは言えないので、お茶の間での認知はあまりないような気もするが、局地的な人気はものすごい。ラップ・スタイルのツイン・ヴォーカルにエレキ・ギターが2本、ベース、ドラムの計6名。前アルバム『シックスメン』からギターが加入して6名になったわけだが、重厚で鋭利なギター・リフと、うねるベース、がっしりしたドラムのビートは、すっかり山嵐のオリジナル・サウンドを定着させつつ、若い彼らの貪欲なミュージシャン・シップは、進化のスピードを衰えさせない。また、真っ直ぐ前を見据えた力強い詞も大きい魅力である。それに、ライヴにおける存在感というか、クールなステージ・アクトは、お気楽なエンタテインメントではなく、雌雄決戦のようでもある。
最新シングル『ヤマアラシイズム』で聴かれるのは、春のツアーでも片鱗がみられたのだが、いつの間にか「暴れ(ダイヴす)るためのBGM(だと外野に勘違いされてしまった)「ミクスチャー」のイメージから大きく脱却(てか、進化)したきわめて音楽的な成熟だろう。よりソウルフルでレゲエ音楽へも急接近している。バンドのレンジがますます広くなり、緻密さとダイナミックさがバランス良く混在。まさに新機軸の「ミクスチャー・ロック」である。
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