
Vocal Group vol.11
『SOFT ROCK』1 |
今月からは3回に分けて、私も良く解らないSOFT ROCKにスポットを当ててみます。
ここ数年、SOFT ROCKが注目されている。何時の間にか作られたカテゴリーで、何と無く解った様で解らない。私なりに解釈した結果
をまとめてみよう。 @メロディ・ライン(曲)の良さがウリで、アーティストはソロ・シンガーよりグループが多い。従って、洗練されたヴォーカル・ハーモニーやムード、曲全体のアレンジが重視される。Aソフト・ロックと言いながら、その中身はロックとは程遠く、ポップスそのもの。だから、バックのビートはソコソコで、ロック・フアンからは人畜無害で嫌われている。Bバラッド系は完璧にムード・コーラスの洋楽版である。但し、安っぽさは微塵も無く、格調高い。
私がSOFT ROCKと感じるのは演じるアーティストではなく、演じられた曲から受けるフィーリングだ。イージー・リスニング・ヴォーカル…肩の凝らない心地良いポップスなのだ。だから、コテコテのロック・アーティストであっても、曲によってSOFT
ROCKと感じるものは紹介する。さて、時は1960年代半ば、ビートルズによるバンド・ブームが全世界を席巻した後、無数のガレージ・バンドが生れた…という話はこれまでも何度か書いた。その大半をガサツでチープなサウンドが占めており、もっと曲作りやサウンドにこだわったものが欲しくなるのも当然で、ビーチ・ボーイズや4
シーズンズに続くグループをポップス・フアンが求めたのも無理はない。もっとも、アメリカン・ポップスの歴史上、2人以上のユニットではヴォーカルにハーモニーをつけるのは当然のなりゆきだし、ソロ・シンガーのバックにコーラスが加わることが当り前だった。時代が変わっても、それに合ったサウンドを身にまとったグループが登場しても何の不思議も無かったのだ。さて、ソフト・ロックの全盛期は1965〜69年あたりではなかったかと思う。先のビーチ・ボーイズ、4
シーズンズは別格として、ボブ・ディラン等の作品を積極的にカヴァーし始めたフォーク・グループは、ディラン同様アコースティック・ギターからエレキ・ギターに持ち替えた。フオーク・ロックの登場がそれに当る。一方で、60年代初めにジャズ系グループの優れたハーモニーがビーチ・ボーイズに受け継がれ、彼等にインスパイアされた多くのフォロワーがサーフィン〜ホット・ロッド・サウンドを形成していった。これにフォーク・ロック・グループも交わった。これによって、伝統的なアメリカン・ポップスともいえるSOFT
ROCKが花開いた。そのDNAは脈々と今日まで受け継がれている。カーペンターズだってこの仲間なのだ。但し、日本ではビートルズの登場以来、ティーンエイジャーの耳はUK(イギリス)に向いたままで、クリーム→レッド・ツェッペリン、ディープ・パープルといった流れで’70年代のロックへと進んだ。ここでもアメリカのポップ・グループの優れたハーモニーに対しては正当な評価はされなかった。私は多少ヘソ曲りかも知れないが、評論家や友人間の批評には一切耳を傾けず、自分の「物差し」だけで40年音楽を聴き続けてきた。だから、最近評価され始めたSOFT
ROCKに関しても、「何をいまさら」と思わなくはないが、このコーナーをきっかけに、1人でも多くの人にポップスの快感を知っていただければ幸いです。さて、テーマに戻ろう。ハーモニーはポップスの重要なファクターであるが、ロックの様にひたすらテンションや刺激を求める人には退屈だ。だが、曲作りやトータル・サウンドを決定するアレンジに、手間・暇・金がタップリと掛けられている。イマ風のファースト・フード感覚では絶対に造れない贅沢さがSOFT
ROCKに在る。それでは今回の音源を6曲紹介します。
文・ジャケット提供/シュンサク兄 |
|
|
|
|
1.Cara Mia(カラ・ミア)/Jay&Americans(ジェイ&アメリカンズ)[1965:#4]
イントロからジェイ・ブラックの圧倒的な上手さに聴き惚れてしまうし、曲も素晴らしい。日本での人気はこの曲止まりだったが、’68年にリリースした往年のR&Rやドゥ・ワップのカヴァーを収めたアルバム〜Sands
Of Time(輸入盤)も是非聴いて欲しい。

|
2.G.T.O(GTOでぶっとばせ)/Ronny&Daytonas(ロニー&デイトナス)[1964:#4]
ビーチ・ボーイズの成功で、多くのサーフィン、ホット・ロッド・サウンドのフォロワーが登場したが、このグループもその一つ。G.T.Oは、クルマの名称でポンティアックから発売されたスポーツ・カー、デイトナは全米カー・レースのメッカとして有名。リーダーのロニーことバッキー・ウィルキンは、作曲やアレンジにも才能があり、この曲でも如何んなく発揮されている。日本では東芝から発売され、ホット・ロッドにふさわしいブレーキやエグゾースト・ノートといったサウンド・イフェクトが曲に被せられていた。我々には日本版の方が圧倒的に面
白く、オリジナルは何となくスカスカで馴染めない。
|
3.Five O’clock
World(ファイヴ・オクロック・ワールド)/Vogues(ヴォーグス) [1965:#4]
日本では60年代後半に「ふり返った恋」などでレターメンと共にソフトなハーモニーで人気を集めたが、この曲は彼等にとって2曲目のヒットで、日本ではまったく話題にならなかった。絶妙なビートとハーモニーのバランスはまさしくSOFT
ROCKそのもので素晴らしい。 |
|
|
|
|
|
4.California
Dreamin’(夢のカリフォルニア)/Mamas&Papas(ママス&パパス) [1966:#4]
先頃亡くなったジョン・フィリップスをリーダーとするママス&パパスは’63年にNYで結成され、バーズやサイモン&ガーファンクルと共に日本で人気を得たフォーク・ロック・グループ。名プロデューサーのルー・アドラーが設立したばかりのダンヒル・レコードを一躍メジャーにしたのもこのグループの活躍が有ってこそ。曲の良さ、ママ・キャスことキャス・エリオットのリードもさることながら、間奏のフルートやヴォーカル・ハーモニー...と、どれをとっても完璧な作品だ。
|
5.Mr.Tambourine
Man(ミスター・タンブリンマン)/Byrds (バーズ)[1965:#1]
バーズをソフト・ロックに入れるには異論も有ろうが、御容赦願いたい。バーズは当時売りだし中のボブ・ディランと同じCBSからデビュー。プロデューサーはビーチ・ボーイズ特集にも登場したドリス・デイの息子〜テリー・メルチャーである。彼はディランの曲に目を付けたばかりか、人気爆発中のビートルズ・サウンドを生かし、12弦ギターをロジャー・マッギンに持たせ、この記念すべき曲をデビュー曲として発表。結果
は見事全米1をゲットし、バーズは一躍トップ・グループに踊り出た。
 |
6.Up、Up And
Away(ビートでジャンプ)/ Fifth Dimension(フィフス・ディメンション)[1967:#7]
ジョニーリヴァースが設立したばかりの「ソウル・シティ」から専属第1号としてデビューしたこのグループこそソフト・ロックのファクターを全て備えている。曲は新進気鋭のジム・ウェッブが書き、航空会社のTWAのイメージ・ソングとしてマスコミにも取上げられ、大ヒットとなったばかりかグラミー賞も獲った。因みに5th
ディメンションが注目され始めたのは3曲目の“Go Where You Wanna Go(青空を探せ〜15位
)”からで、この曲は、ママス&パパスが最初のアルバムに収めたものだった。5th
ディメンションを世に出したのがジョニー・リヴァースで、ジョニーとママス&パパスをスターに育てたのがルー・アドラーだった。一見ドライに思えるアメリカの業界にも厚い義理人情が有る。
|
【Gotmany】
1995年4月2日〜2000年3月30日まで5年間にわたってCROSS
FMでオンエアされた人気プログラムがビーボイス誌上で再開。音楽心満載の、雑多で奥深いセレクトが音楽ファン貴重な情報源であった。「ガメ煮」と掛けたタイトルも秀逸。 |
 |
〜メジャーを離れてもみんな戦ってんぞ〜!〜
GRiP(権田タケシ)の2nd Maxi Single『COIN』\900(tax
in)
|
いやぁ〜秋ですな。9月に入った途端、肌寒いっつーか、なんつうか、生れも育ちも、そして身も心も九州人なワタシにとっては、早くも焼酎(お湯割り7:3)が恋しい季節。あぁ、誰か“乙類”の旨い焼酎をこの喉にぃ〜…と♪無いものねだりの子守唄〜を歌う今日この頃。皆様いかがお過ごしですか?今月は何といっても9/21@高田馬場PHASEで見たPOP
STARというイベントがチャンプに違い無いでしょう!出演はThe LOVE、OYSTARS、CURIO、プロペラの計4組。おぉCURIO!いつの間に活動再開してたの?と驚いた方も多いと思うが、この日はまだ活動再開後、2度目のライヴらしく、ヴォーカル・NOBUくんに若干の照れが見られたものの、サポート・ギタリストに権田タケシを迎え、以前にも増してエネルギッシュなステージをたっぷりと披露。っつーか、その権田タケシが脱退した後のプロペラはどうだったのよぉ?とお思いのアナタ。そーです!実はプロペラにはこれまた、これまで以上にパワフルなプレイをカッ飛ばすギタリスト・千井塔子が7月から正式メンバーとしてガッツリ在籍しているのです!で、この日も熱ぅ〜いサウンドでブンブン新曲を鳴らしてくれていたのですが、その問題の権田タケシは現在、新ユニット(といっても1人ユニットらしいのですが)GRiPを立ち上げ、自主制作盤を既に2枚もリリースするなど積極的に音楽活動展開中!というわけで、プロペラ、GRiPともども早く九州でライヴが演れるよう、是非とも皆さんの応援ヨロシク。兄さん方はまだまだ逞しく戦っているのだ!
文/なかしまさおり --http://rockets.cool.ne.jp/--
|
◆今月の現場リスト◆
◇9/4 五十嵐匠
◆9/8 thee michellegun elephant
◆9/9 Lisa,honeydip,Les Yeux
◇9/10 CORNELIUS
◆9/10 b-0910(TimeFellow Ship,the Indigo)
◇9/11 エキセントリック・オペラ
◆9/11 町田プレイハウス2ND ANNIVERSALY“SPECIAL LIVE”(drug store
cowboy)
◆9/16 ジャイアントステップ,transformer,drug store cow boy,ZIGZO
◆9/21 POP STAR(The LOVE,OYSTARS,CURIO,プロペラ)
◆9/26 GO GO LOFT R-01(JETTER3, ACIDMAN,ストレイテナー,the blondie
plastic wagon,NANANINE)
◆9/27 Hi-5 |
 |