WEB BEA VOICE Vol.270 TOP  BACK NUMBER  ARTIST INDEX  BEA-NET
内にある激情を表現するための叙情ロック
●TEXT/SATOMI YAMASAKI

  「何気ない日常の中に忘れてきてしまったかもしれない何かを発見すべく紡がれた10の物語」―1stメジャー・アルバム『薫風』によせて、全作詞・作曲を手掛ける井野洋樹はこんな言葉をよせている。恐らく井野自身、バンド自身も見つけたであろう“何か”。それは11曲目『宵待ちのバラード』で、突如鮮明な画像となって目の前に広がる。そこにあるリアリティこそが、ヨーグルト・プゥの本質だと思う。
−今作を作るにあたり意識的に大きな変化があったように感じますが。
長濱「意識的なとこでいうと、よりバンド感が高くなったというか、そういうものにしたいっていう意識は絶対強くありましたね」
―過去の作品を踏まえて今回は作品としてこういうものにしたいっていう点では?
井野「前の2枚は元々在った曲をまとめてバンドの色を見せるという感じだったけど、今回はお互いのプレイであったり気持ちであったりっていうのを理解しようってとこから始まってるんですよ。だから、かなり深いと思う。1曲1曲の粒立ち、というか…聴いてもらってアルバム全体としてイメージ持ってもらうっていうのはもちろんあるんですけど、1曲ずつをコンセプトとして曲の方向性を突き詰めていくっていうのを前提にしてたんで。より1曲1曲が伝わるもの、にはしたかった」

―それによって、またアルバムの本質もより明確になりますしね。本質ってところで、今日は3人各々のロック観なんて聞いてみたいんですけど。
長濱「僕は〜・・・自分が一番カッコイイと思ってる感じ、俺が一番みたいな。俺より上のヤツが居たらちょっと好きくないなって(苦笑)。俺が一番、って思いたい感じ」
井野「ロックのいろいろ固っ苦しい話とかは、どーでもいいっちゃどーでもいいんですけどね。…ただ俺が一番気にしてるのは、所謂ロックって言ったときに、小賢しいことは抜きにして、新しいとか古いとかも抜きにして、ただもっとこうなんかドキドキ出来るとか…所謂<醍醐味>みたいなものが純粋に出てくればいいかなって、思ってるんですけどね。バッと観ていろいろ考えずに、“わ、なんじゃこれ、キモッ(=気持ち悪い)!”とか、面 白いとかカッコイイとか思う、そういう圧倒的な力があるのがロックのいいとこだし」
宮「簡単に言ったら馬鹿馬鹿しいと思うんですよ。そもそもなんか、ねえ、バンドやったりしてるのって馬鹿馬鹿しいような気がするんですよ。それでも目を逸らせない何かがあるというか、いいなって思ってしまうようなところがある…そういうのが好き、ですね」

PROFILE/Vo &Gu 井野洋樹、Ba & Cho 宮 一敬、Dr &Cho 長濱正剛。積極的なライヴ活動、自主制作カセットの発売等により関西ライヴハウス・シーンの話題をさらい、2000年11月CDデビュー作『アントニオ』をリリース。メガネロック進行形として注目を集め、2ndミニ・アルバム『ベンジャミン』はインディーズ・チャートでトップ3入り。
オフィシャルHP:http://homepage2.nifty.com/yog-p
New Album 『薫風』
SME Records/¥2,980(tax in)

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