WEB BEA VOICE Vol.271 TOP  BACK NUMBER  ARTIST INDEX  BEA-NET
打ち立てろ!ポップ・ミュージックの金字塔
素晴らしきパッションの競演
マッチョカマーチョ ザ・チャンピオン ツアー
HERMANN H. &THE PACEMAKERS/ YOGURT−pooh/ PELICAN KING
2001.10.26(Fri) at DRUM Be-1
TEXT by SATOMI YAMASAKI PHOTO by TOMOFUMI YAMADA

 レコ発ツアー中の話題の3バンドが一堂に会するこの夜。密かに逸る心にまずズーンッと響いたのは、PELICAN KINGの実直な轟音。初来福ということもあり、はじめはバンド、観客互いに様子を探っている感があったが、M-3『BABY BABY』へと進む頃には押し寄せる波の如く、ステージ上でうねる極太のグルーヴが少しずつフロアへと広がっていく。新作『MELANCHOLIA』でも見せているアグレッシヴさと繊細さとが、昂ぶっていく彼らの波動とともにより明確に伝わってくる。特に『LAVENDER』以降、終盤での壮大な叙情性には大きく感情を揺さ振られた。
続いて、早くも今年4度目の来福となるYOGURT-pooh。何故か(笑)浜田省吾をSEに、例のヘヴィメタ・ポーズを不敵にキメて登場。オーディエンスも早速沸く。1stフル・アルバム『薫風』から立て続けに3曲、身体の奥底で蠢く激情を、日々の叙情に織り交ぜて描き出す。エンターテイナー性ばかりに目を奪われがちだった過去3回と大きく違っていたのは、バンドの明度と音の躍動感。はっきりした喜怒哀楽にもならないような焦燥や苛立ち、1曲1曲が様々な激情を孕みながらも、ある場所へ向かって邁進しているような力を持っている。ある場所=『宵待ちのバラード』という現在のYOGURT-poohにとっての絶景を得たことが、バンドのベクトルを急激に高めたのだろう。そのうえで、エンターテイナーとしての独特の可笑しさと毒気を忘れないところが素敵じゃないか。
そしてトリを務めるのは、1stアルバム『SIX PACKS』を携えたHERMANN H.&THE PACEMAKERS。楽曲、ステージ・パフォーマンスはもとよりCDジャケットやPV、その言動まで、とにかく音楽ファンの心の琴線に触れまくり。登場前からフロアが緊張感を漲っていくのがわかる。でも、当の本人達は、ステージで円陣組んでたりする(笑)。そんな掴み所の無さが象徴するように、ライヴは常にバンド側が1歩前を先導して進んでいく。子供が大切なものを一緒くたに宝箱に詰め込んじゃうような感覚で、特別 じゃなく普通に、大切なメロディと大切な歌を織り込んで、多種多様な音楽を鳴らしていく。素晴らしい。さらに、観る者のパッションを具現化してくようなウルフこと若井悠樹のダンス(パフォーマンス?)。これまた素晴らしい。本当にパワーのあるポップ・ミュージックは、縦横無尽な音楽空間を創って、一瞬のパッションで人の心も身体も躍らすことが出来る。“たまには変になってもいいよ/今日は待ちに待たされた負け犬のパレードだから”(『Loser's Parade』)―きっとそういうことだ。
【PELICAN KING】 M1.GALAXY/M2.GO/M3.BABY BABY/M4.BALCONY M5.LAVENDER/M6.MELODY/M7.HYPERSONIC
【YOGURT-pooh】 M1.ビジネスサーファ/M2.FUZZ POP/M3.水泡 M4.NEO G/M5.ベル/M6.PESS/M7.夕凪ブルース M8.宵待ちのバラード
【HERMANN H.&THE PACEMAKERS】 M1.クレーター/M2.ビートメイニア/M3.クラッシュ M4.Loser's Parade/M5.fruity machine gun M6.夜には星と音楽を/M7.Love Fever/M8.1.2.3.4 M9.言葉の果てに雨が降る/M10.ブラックユーモア M11.東京湾/M12.エアキン/M13.カモン・ハ EN1.Runaway Song